はじめに
これまで実験や繁殖に使用する水は、雨水や水道水を汲み置きして野外にてカルキを抜いたものを使用していました。というのも私が初めてタマミジンコを飼育した時に集めた資料によると飼育にはカルキ抜きした水を使用することと表記してあった為です。
しかし、よくよく考えてみると本当に水道水を直で飼育水にすると死滅するのか、また繁殖した際に繁殖力に違いは出るのかという疑問が出てきました。
そこで今回は、水道水・カルキ抜きした水(水道水をバケツに入れ屋外にて放置したもの)・カルキ抜き剤を使用した水の3タイプを用意し、5日間繁殖状況を観察いたしました。
※念のためデータの偏りを少しでもなくすように1パターンにつき3つ容器を用意しましたがタマミジンコの飼育においては環境によって繁殖状況が大きく変わってきますので参考程度でお願いいたします。
材料
飼育水
水道水 | 一般的な蛇口から出るタイプの水をそのまま使用した。 |
カルキ抜きした水 | 水道水をバケツに入れ野外にて2日間ほど放置した。 |
カルキ抜き剤を使用した水 | GEX社 金魚の水つくり250ml を使用。 |
メダカプロス
餌として優秀なのは、濃縮生クロレラなのですが実験においては成体や仔虫の計測に支障が出るので今回は、金魚の餌(メダカプロス)を使用しました。実験に使用しなくても金魚の餌は、特に分量を決めなくても適当に振りかけるだけで増殖が見込めますし、固形物なので保存がしやすい点においては生クロレラより優れていると言えます。今は、1種類しか金魚の餌は使用してませんが、今後さらに増殖する金魚の餌を求めて実験するつもりなのでよかった見てください。
LED20W照明
ホームセンターで売られている通常の電球を24時間照射いたしました。自宅で使用される場合には部屋によって24時間照射できないところもあるでしょうが照射していない場合に比べて寿命が数日間伸びたり、繁殖が安定したりするので余裕がある方24時間照射お勧めします。
LEDは、消費電力が少ないので蛍光灯に比べ電気代も安くすみます。
単純計算で 24時間30日つけっぱなしでも
6.6W÷1000×27円×24時間×30日=128.304円
です。この電気料金をどう思うかは個人差ですが生活を圧迫するほどの電気料金ではないように思います。
実験方法
A | カルキ抜きした水 |
B | 水道水 |
C | カルキ抜き剤を使用した水 |
結果
水道水で飼育したタマミジンコは2日目で死滅した。カルキ抜きした水とカルキ抜き剤を使用した水においては減少することなく繁殖が可能であったが、今回の実験では、カルキ抜き剤を使用した飼育水のほうがやや繁殖力が落ちる印象を受けた。
1日目 3タイプともタマミジンコの投入直後即死滅することはなく初日においては特に記載するようなトラブルはなかった。
3日目 2日目に水道水で飼育していたタマミジンコ死滅を確認できたが念のため3日目で再度確認したところ成体も仔虫も確認できなかった。また耐久卵も見当たらなかったためオスを産む前に死んでしまったのだと考えらえる。
5日目 2日目同様水道水で飼育していたよBでは、1匹の生き残りも確認できなかったが、AとCの容器においては増殖の違いはあるものの順調に数を伸ばしていった。
考察
今回の実験より水道水によるタマミジンコの飼育は難しいと考えられる。
しかし水道水での繁殖をやっている他のブログでは水槽にクロレラを投入して実験を行っていたが、何の問題もなく繁殖していたことを考えると水量を増やしメダカプロスではなくクロレラで飼育していたら結果は変わっていたかもしれない。
次回の実験では水量を増やしクロレラで実験をしたいと考えているが、水道水をそのまま使用しての繁殖させるリスクを取るより、屋外に水道水をためて放置するか、どうしても飼育水が必要になった場合はカルキ抜きを使用すればいいので今後も水道水をそのまま使用することは個人的にはないと考えています。
この記事では、水道水をした飼育水でタマミジンコは死んでしまいましたが、“はじめに”でも書いたように”タマミジンコはミジンコの中でも繊細な生き物ですので環境による影響を受けた可能性が大いに考えられます。
皆さんも興味がありましたらこの記事を参考に実験をしてみてよろしかったらコメント欄に結果報告なんかしていただけると嬉しいです。
それでは最後まで拝読いただきありがとうございました。また次回の記事でお会いしましょう。