水草育成に使える簡易型自作化学反応式CO₂発生器の作り方。

はじめに

 そもそもCO₂は発生器に興味が出始めたのは、クロレラの培養にうまくいってなかったからである。暗所でのグルコースを使用した培養方法や温度や照明を調整した環境下で培養してみたがいずれも同じく1週間までは順調に培養するのだがその後においては死滅して沈殿してしまうのだ。

 この解決法としてCO₂添加による培養法を考えたが幾分初期コストもランニングコストもかかりすぎるため簡易型の自作CO₂発生装置の作成に取り組み始めた。これで本当にクロレラは市販に売られているような濃縮クロレラになるかは不明だがとにかくやるしか手はないのだ。

化学式CO₂発生装置に必要な材料

・炭酸が入っていた500mlペットボトル3本

 通常のペットボトルでも作成可能ですがCO₂が発生することを考慮し丈夫な炭酸飲料が入っていたペットボトルを用意しましょう。ml投入落ち論中は殻にしてください。

・クエン酸 100g

・重曹   200g

 クエン酸も重曹もスーパーなどで掃除用品として売られているのをよく見かけます。お菓子のコーナーにも売っていますが値段も高く圧倒的に量が少ないので掃除用品用途のもので大丈夫です。最低でもクエン酸は100g、重曹は、200g準備しておいてください。

・逆流防止弁 1個

 発生したCO₂やクエン酸、重曹が溶け込んだ水が逆流しないように取り付けましょう。今回はプラスチック製を使用しましたが経年劣化などによる安全面を考慮しステンレス製のものがいいようです。アクアリウム用品を取り扱っているお店なら普通に売ってると思います。お近くにペットショップなどがない場合はアマゾンなどの通販でも購入が可能です。

・エアポンプ

 発生したCO₂を水槽に向かって流してあげる流れを作ります。

・つなぎ ×6

 ペットボトルの蓋に装着し、クエン酸のペットボトルのIN・OUT、炭酸のペットボトルのIN・OUT、反応後排出されるペットボトルのIN・OUTの空気の流れをつくるのに計6個必要です。つなぎは、1個売りではなくセットで安いものがあったのでペットショップにて購入しました。

・3又コック

 エアポンプから供給される空気量では多すぎるのでコックで調整してあげないといけません。家にあった3又コックを使用しましたが2又でもとにかくエアーの調整できれば大丈夫です。

・エアチューブ

 個人差はありますが大体2mぐらいあれば足りると思います。こちらもペットショップなどで一般に売られているもので大丈夫です。

・接着剤

 つなぎをペットボトルのキャップにつける際必要です。

化学式CO₂発生装置作成の手順

①まずペットボトルのキャップ1個に2つずつ穴をあけ、そこにつなぎをつける。 ペットボトルのキャップに穴をあける際は電動ドライバーのほうが楽ですがない場合はキリで徐々に開けるか熱したドライバーなどで開ける方法もあります。

②左からクエン酸、重曹、空のペットボトルにつけるペットボトルキャップです。

 雑で申し訳ないですが空気の流れは矢印の流れで、クエン酸を入れるペットボトルにつけた逆流防止弁はペットボトルの底からキャップのほうへ流れていき次の重曹を入れるペットボトルに流れていくようにします。逆流防止弁がついているチューブと接続する重曹側のチューブは長いほうです。

 ※逆流防止弁の向きもペットボトルの底からキャップ側に流れるようにつけてください。

 重要な点はこれくらいで、あとはチューブの長さもさほど変わらないので接続してあげれば大丈夫です。

 つなぎとキャップの接続部を接着剤でつけなければいけないわけですが先につけておくとチューブの接続がうまくいかないと感じましたのでチューブ取り付け後に接着剤をつけ乾燥するまで待ちました。

③炭酸のペットボトルに

クエン酸100g+水道水400ml

重曹200g+水道水200mlを測って入れます

ある程度かき混ぜますが、クエン酸はよくとけるのに対して重曹はとけにくいです。ある程度混ざったと思ったら準備完了です。

上記の写真左から重曹、クエン酸、空のペットボトル。

④すべてのチューブをつなげる前にそれぞれのキャップを炭酸のペットボトルに装着して準備をしておきます。

⑤準備ができたら写真左側からエアポンプと逆流防止弁がついてないほうをつなぎます。その間に3又のコック(2又でも空気量を調整できれば可)をつけ空気量を調整できるようにします。※反応が開始してしまうので電源はまだつけないでください。

 次に逆流防止弁がついたチューブと真ん中のペットボトルの長いチューブのほうをつなぎます。最後に重曹の短いチューブと空のペットボトルの長いチューブを接続します。

⑥ 特に空のペットボトルは不安定なためラップや輪ゴムなどで3つのペットボトルを固定すると安定しやすくなります。

 あとは、CO₂が出てくるチューブの先にお好みでエアストーンなどをつけ水槽の中に投入します。

※私は、クロレラを培養したいのでプラストンをつけペットボトルに装着しました。

 ここからコックを回して空気量を調整するのですがクエン酸と重曹が反応するので強すぎてもあふれ出てしまいますし、ちょうどいいと思っても数分後には落ち着いてしまいCO₂が出てこないとを行ったり来たりでなかなか大変でした。コックを回すときは多く回さず長い目で微調整を繰り返しながら調整しましょう。根気が大事です。

上記写真が完成品になります。結局のところ水槽の水草に使う量のCO₂ではなくクロレラを培養するためのCO₂だったので、いつものように少し強めの曝気を行ったところ翌朝には反応しきっていて、ただ空気が注入されている状態になっていました。初めての化学反応式で加減が分からず他のブログでは1月ほど持っているところを1日で使用してしまったのです、、、、、、。

 いくら市販に売られているCO₂キットよりも安いからと言ってクエン酸と重曹だけでも数百円はかかるので毎日毎日補充していけばもはや自作するほうがコストが上がってしまいます。今回の結果である程度調整の仕方も肌感覚で分かってきたので次回のコックの調整に期待していただきたいです。

 というわけで化学反応式CO₂発生装置の作成でした。これはほんの一例ですので気になった方は、化学反応式CO₂で検索してみてください。この記事が参考になったら幸いです。最後まで見てくださり本当にありがとうございました。それではまた次回の記事でお会いしましょう。

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