日照時間の変化によるタマミジンコの耐久卵数の人工的採取

目的

 ミジンコのオス産出には日照時間によるものと薬剤添加による2説がある。論文より日照時間とタマミジンコの関係性が記されている。オスとメスのコントロールを自由に行えるようになり、オスを産ませることでえさとしての耐久卵を安定的にすばやく回収する方法を検討することを目的とした。

方法

大学共同利用機関法人自然科学研究機構基礎生物学研究(https://www.nibb.ac.jp/press/2015/03/31-2.html)より引用

実験方法

24時間明るい状態と1日目に10時間明るく14時間暗くした状態での、日照時間と耐久卵の数の関係性を10日間測定した。データのばらつきを考慮し同条件の容器を2つ用意し、A1、A2では24時間明、B1、B2では10時間明14時間暗の条件で400 mlのカルキ抜きした水とタマミジンコの成体それぞれ100匹ずつ入れた。個体数と耐久卵数はカウンターを使用し目視で計測した 。

 

結果

 

実験結果

表12に日照時間と耐久卵数の関係を示した。得られたデータをもとに日照時間と耐久卵数の関係の結果を示した。比較的BよりAのほうが耐久卵が多かった。タマミジンコを100匹入れたことにより日照時間の変化とは関係なく死滅する個体が多くデータにムラがでた。

A1  24時間明るい状態A2 24時間明るい状態
B1 10時間明るく、14時間くらい状態B2 10時間明るく、14時間くらい状態

考察

 

 論文よりAのほうがオスが増え耐久卵の数も増える推測を立てたが、逆の結果を得られた。この原因としてオスの数を測定するのではなくオスが増えた際に増える耐久卵の数を測定したところにあり、実際にはオスが増えていたがメスの数が減り耐久卵の数が減ったとも考えられる。

今後の実験においては、オスとメスを判別する方法での測定や最初に入れるタマミジンコの数を減らした方法での検討を行う必要がある。

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