実験目的
目的
種ミジンコを殺菌する際、NaClが用いられる。そこで耐久卵殺菌に応用が利くのか検討し孵化数を向上させるか確認することを目的とした。殺菌されたかの判断として耐久卵をYPD培地にまき濃度別にコロニーの数を測定し、孵化数の測定とした孵化したタマミジンコの仔虫の数を測定した。
実験方法
方法
NaCl濃度を0%、1%、2%、3%、4%、5%、用意しそれぞれ耐久卵20個をいれ5分間消毒し4℃で一日保存した。その後YPD培地に耐久卵をまきコロニー数を測定した。
孵化数においては、タマミジンコの耐久卵10個をそれぞれ塩化ナトリウム濃度0%、1%、2%、3%、4%、5%で2分間消毒した後4℃で保存した。翌日カルキ抜きした水につけ28℃条件下に置き耐久卵の孵化数を記録した。
実験結果
結果
NaCL濃度に依存してコロニー数が1%、2%、3%では減少傾向があったが4%、5%では初期値よりコロニー数が上昇していた。
塩化ナトリウム濃度と孵化数の関係性は見られなかった。
考察
本来の予測ではNaCl濃度が高いほど殺菌されコロニー数が減ると予想していたが予想とは裏腹にNaCl濃度が高くなるほどコロニー数は多くなっていった。結果として、NaClで殺菌しないほうが孵化率が上昇すると考えられる。
4%の孵化数は他の結果と比べると下がっているが前後の4%と5%では下がっていないことから塩化ナトリウムの影響ではなく耐久卵の個体差によるものだと考えられた。よって塩化ナトリウムと耐久卵の孵化数に関係性がないことが確認できた。